相続人と相続財産の確認

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相続人の確定

遺言書がなかった場合、相続財産は法律によって定められた割合(法定相続分)での共有状態になり、法定相続人全員の話し合いにより分割割合を決めます。
そのためには、まず相続人を確定させなければなりません。

相続人を確定させるためには以下のような調査が必要です。
被相続人の死亡時から出生まで連続した戸籍謄本除籍謄本(※1)改製原戸籍謄本(※2)などをすべて取り寄せ、それぞれの戸籍の編成年月日、被相続人が入籍や除籍を行った年月日が連続するよう調査します。

※1 除籍簿
死亡、もしくは婚姻・離婚・養子縁組・分籍・転籍などによって戸籍に記載されている者がいなくなった場合、その戸籍を戸籍簿から除いて別に綴ったものを「除籍簿」といいます。

※2 改製原戸籍簿
法令などの改正によって戸籍の様式や編纂基準が変わり、戸籍の作り替え(改製)があった際の元々の(作り替える前の)戸籍です。

相続財産の調査

相続財産を分割するためには、対象となる財産の総額をリスト化する必要があります。

◆預貯金
金融機関から被相続人の死亡日の残高証明を取り寄せます。
そのためには以下の書類を持参する必要があります。
 〇通帳・印鑑
 〇戸籍謄本など(名義人の死亡、問い合わせに行った者が相続人であることの証明)
 〇免許証など(問い合わせに行った者の本人確認)

◆不動産
権利証(登記済証)がある場合には、不動産の登記簿謄本(全部事項証明書)を法務局から
取り寄せます。
さらに、被相続人が所有している不動産所在地の市町村役場の資産税課などで、被相続人の
全財産の「固定資産税評価証明書」や「名寄帳」などを取り寄せ、未登記建物などの有無も
確認します。

◆借入金
まずは、借用書、契約書などを確認します。
また、消費者金融などは登録している個人信用情報機関で借金やクレジット契約の有無を
調査できます。
情報の開示請求は通常契約者のみですが、相続人であることを証明できれば可能です。

◆生命保険金
被相続人が生命保険に加入していれば、死亡により保険金が支払われます。
この保険金が相続財産となるかどうかは、受取人の名義によって決まります。

 〇被相続人が自らを受取人としているか、受取人を定めていない場合は、相続によって
  相続人に承継されます。(通説)

 〇相続人の一部の者、または全員を具体的に指名して受取人として定めている場合は
  その指名された相続人の固有財産となります。(判例・通説)

 〇受取人を「相続人」としていたり、「指定のない時も被保険者の相続人に支払う」旨の約款が
  あったりする場合には、共同相続人の固有財産となります。(判例・通説)

◆死亡退職金
被相続人が公務員であったり、企業が定めていたりする場合には死亡退職金が支払われることがあります。
 〇法令や労働協約・就業規則により、死亡退職金の受給権者について民法と異なる相続順位
  が定められている場合は、受給者が固有の権利として取得します。(通説)
 〇受給者を単に「相続者」として定めている場合や、受給者を定めていない企業の場合は
  相続によって相続人が取得します。(通説) 

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